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争
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いか
ふりがな文庫
“
争
(
いか
)” の例文
旧字:
爭
知る者にあらず
争
(
いか
)
でか料理通の言なりというべき
就中
(
なかんずく
)
小説の
如
(
ごと
)
きは元来その種類さまざまありて辛酸甘苦いろいろなるを五味を愛憎する心を
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
斯
(
かく
)
のごとく汝らも外は正しく見ゆれども、内は偽善と不法とにて満つるなり。蛇よ、
蝮
(
まむし
)
の
裔
(
すえ
)
よ、なんじら
争
(
いか
)
で、ゲヘナの刑罰を避け得んや。
駈込み訴え
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
かかるはなはだしき挫折に対し
争
(
いか
)
でかその反動の起こらざるべき。当時ドイツの学者ラインホールド・シュミード氏の著わせし記述にいわく
近時政論考
(新字新仮名)
/
陸羯南
(著)
たゞ打ちあるほどの人にも座せず、一、二人のほどだにも
争
(
いか
)
でかと思ひしに、父の大臣討ち取られし日、
御方
(
みかた
)
の
軍
(
いくさ
)
千人ことごとくにこの人を犯してき
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
さもあらば、必ず思知る時有らんと言ひしその人の、
争
(
いか
)
で争で吾が罪を
容
(
ゆる
)
すべき。
吁
(
ああ
)
、吾が罪は
終
(
つひ
)
に
容
(
ゆる
)
されず、吾が恋人は終に再び見る能はざるか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
「百首の題を給ふ。年内に詠進すべしと云々、連々として三百首
争
(
いか
)
でか風情を得んや、はなはだ以て堪へがたし」
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
元より
悟空
(
ごくう
)
が神通なき身の、まいて酒に酔ひたれば、
争
(
いか
)
で犬にかなふべき、黒衣は忽ち
咬
(
く
)
ひ殺されぬ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
左
(
さ
)
れど今回の
分娩
(
ぶんべん
)
は両親に報じやらざりし事なれば今更にそれぞとも言ひ分けがたく、殊には母上の病気とあるに、
争
(
いか
)
で
余所
(
よそ
)
にやは
見過
(
みすご
)
すべき、
仮
(
よ
)
し途中にて死なば死ね
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
いつぞや召使の婢が金子を
掠
(
かす
)
めて出奔せしに、お艶は
争
(
いか
)
で
遁
(
のが
)
すべきとて、直ちに
足留
(
あしどめ
)
の法といえるを修したりき、それかあらぬか件の婢は、脱走せし翌日より
遽
(
にわか
)
に足の
疾
(
やまい
)
起りて
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふと
牕
(
まど
)
より見おこせたるに、やゝ程とほくへだてて
女人
(
をみな
)
ひとり、着けたる
衣
(
きぬ
)
白う花のひまに照り映ゆるさまなり。かゝる境に
争
(
いか
)
でとあやしけれど、趨り出でゝ見むとすれば、
疾
(
はや
)
う遁れき。
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
偶
(
たま/\
)
来つて蘭軒の故宅を買ふものが、
争
(
いか
)
でか蘭軒の徳風に
式
(
のつと
)
ることを得よう。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
◯十人の子を
悉
(
ことごと
)
く失い身はこの上なき困苦の中にある友に向って、この言をなすのいかに無情なるよ! 汝の子の死は罪の故なりと告ぐ。かかる言を以てして
争
(
いか
)
でヨブを首肯せしむるを得よう。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
実子をも
亡
(
うしな
)
わんといたした無慈悲の女、天道
争
(
いか
)
でこれを罰せずに置きましょう長二郎の孝心厚きに感じ、天が導いて実父の仇を打たしたものに違いないという理解に、家齊公も感服いたされまして
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
欠かば
争
(
いか
)
でか威名八州を振ふを得ん
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
かく汝らは預言者を殺しし者の子たるを自ら
証
(
あかし
)
す。なんぢら己が先祖の
桝目
(
ますめ
)
を
充
(
みた
)
せ。蛇よ、
蝮
(
まむし
)
の
裔
(
すゑ
)
よ、なんぢら
争
(
いか
)
でゲヘナの刑罰を避け得んや。
如是我聞
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
落着かれぬままに文三がチト読書でもしたら紛れようかと、
書函
(
ほんばこ
)
の書物を手当放題に取出して読みかけて見たが、いッかな
争
(
いか
)
な紛れる事でない。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
我の愛か、死をもて
脅
(
おびやか
)
すとも得て屈すべからず。宮が愛か、
某
(
なにがし
)
の
帝
(
みかど
)
の
冠
(
かむり
)
を飾れると聞く世界
無双
(
ぶそう
)
の
大金剛石
(
だいこんごうせき
)
をもて
購
(
あがな
)
はんとすとも、
争
(
いか
)
でか動し得べき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
同志
窃
(
ひそ
)
かに
此処
(
ここ
)
に
集
(
つど
)
いては第二の計画を建て、磯山
逃奔
(
とうほん
)
すとも
争
(
いか
)
で志士の志の屈すべきや、一日も早く渡韓費を
調
(
ととの
)
えて出立の準備をなすに
如
(
し
)
かずと、日夜
肝胆
(
かんたん
)
を
砕
(
くだ
)
くこと十数日
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
何たる無情ぞ、
好
(
よ
)
しこのままに死なば死ね、
争
(
いか
)
でかかる無法の制裁に甘んじ得んや。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
仮令
(
たとひ
)
此方
(
こなた
)
にては知らぬ顔してあるべきも、
争
(
いか
)
でかの人の見付けて驚かざらん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さあれ
覆水
(
ふくすい
)
争
(
いか
)
でか盆に
復
(
か
)
えるべき、父上にはいずれ帰国の上、申し上ぐることあるべしと答え置き、それより中江、栗原両氏に会いて事情を具し、
妾
(
しょう
)
にその意なきことを
謝
(
ことわ
)
りしかば
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
争
常用漢字
小4
部首:⼅
6画
“争”を含む語句
競争
争闘
紛争
戦争
争論
口争
争鬩
抗争
闘争
戦争中
戦争後
競争者
言争
論争
競争試験
争奪
争覇
日清戦争
日露戦争
西南戦争
...