“いさか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
53.7%
34.1%
9.8%
言逆2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この珍しいいさかいがあったのは、昼食ちゅうじきの時刻の直前で、貞之助も、悦子も知らず、お春も折柄使いに出ていた間のことであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「——お奈加なか、お奈加。なにをまた日吉とわめき合うているのだっ。見ッともない。自分の子といさかって、泣いているたわけがあるか」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
餌に寄りていさかふかたち猿なればわれら笑ふもわれらも似たり
赤穂御崎詠草集 (旧字旧仮名) / 桜間中庸(著)
よく聞くと、それが尋常の談話でなくって、どうも言逆いさかいらしかった。先生の宅は玄関の次がすぐ座敷になっているので、格子こうしの前に立っていた私の耳にその言逆いさかいの調子だけはほぼ分った。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)