“ゐなかもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
田舎者50.0%
田舍者28.6%
田舎漢14.3%
田舎女7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若いしうがどれとつてつて見ると、どうも先刻さつきみせて、番頭ばんとうさんとあらそひをして突出つきだされた田舎者ゐなかものてゐますといふから、どれとつて番頭ばんとうつて見ると
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それは油氣あぶらけのないかみをひつつめの銀杏返いてふがへしにつて、よこなでのあとのあるひびだらけの兩頬りやうほほ氣持きもちわるほどあか火照ほてらせた、如何いかにも田舍者ゐなかものらしいむすめだつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
よし/\、本来の田舎漢ゐなかもの、何ぞ其様な事を気にかいせむや。吾此の大の眼をみはりて帝国ホテルに寄りつどふ限りの淑女紳士をにらみ殺し呉れむず。昔木曾殿どのと云ふ武士もありしを。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
何有なあに、たかが知れた田舎女ゐなかものぢやないか!』と、信吾は足の緩んだも気が付かずに、我と我がひるむ心を嘲つた。人妻となつた清子に顔を合せるのは、流石に快くない。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)