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話声
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はなしごえ
ふりがな文庫
“
話声
(
はなしごえ
)” の例文
旧字:
話聲
すると、椽側に
近
(
ちか
)
く、ぴしやりと
脛
(
すね
)
を
叩
(
たゝ
)
く
音
(
おと
)
がした。それから、
人
(
ひと
)
が立つて、
奥
(
おく
)
へ這入つて行く
気色
(
けしき
)
であつた。やがて
話声
(
はなしごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ふと気がつくと、二人の客の
話声
(
はなしごえ
)
がいつの間にかやんで、その代りに、調子の違った二通りの
鼾
(
いびき
)
の
音
(
ね
)
が、部屋の
向側
(
むこうかわ
)
から響いていました。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
するとそこで
院長
(
いんちょう
)
は六
号室
(
ごうしつ
)
であると
聞
(
き
)
き、
庭
(
にわ
)
から
直
(
すぐ
)
に
別室
(
べっしつ
)
に
入
(
い
)
り、
玄関
(
げんかん
)
の
間
(
ま
)
に
立留
(
たちとどま
)
ると、
丁度
(
ちょうど
)
こう
云
(
い
)
う
話声
(
はなしごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えたので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
話声
(
はなしごえ
)
も近くなりました。葬列は墓地へはいって来ました。人々が通ったあとには、ひがん花が、ふみおられていました。
ごん狐
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
水声の方からぱっと
火光
(
あかり
)
がさす。よく見れば右側山の手に家がある。道の左側にも家がある。人の
話声
(
はなしごえ
)
がして止んだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
隣の家——それは
幾代
(
いくよ
)
という待合になっている二階座敷の
話声
(
はなしごえ
)
が手に取るように聞えて来るのに、ふと耳を傾けた。
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
糸の
音
(
ね
)
が止むと、又もや
話声
(
はなしごえ
)
や笑い声が聞えた。
其中
(
そのなか
)
にお葉の声も聞えるかと、重太郎は
猶
(
なお
)
も耳を傾けていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
クレーヴン探偵は突然赤ん坊の歓ぶような大きな声、
話声
(
はなしごえ
)
と歓声とを一しょにしたような声でこういった。
作男・ゴーの名誉
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
壇の下に寝ていると、雛の
話声
(
はなしごえ
)
が聞える、と
小児
(
こども
)
の時に聞いたのを、私は今も疑いたくない。
雛がたり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
両人が仲は
漆
(
うるし
)
の如く
膠
(
にかわ
)
の如くになりまして新三郎も
現
(
うつゝ
)
を抜かして居りましたが、こゝに萩原の
孫店
(
まごだな
)
に住む伴藏というものが、聞いていると、毎晩萩原の
家
(
うち
)
にて
夜夜中
(
よるよなか
)
女の
話声
(
はなしごえ
)
がするゆえ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何だか
話声
(
はなしごえ
)
がすると思って目が覚めた時には、
最早
(
もう
)
燈火
(
あかり
)
が
点
(
つ
)
いていた。乃公の直ぐ前の長椅子に
何人
(
だれ
)
か二人腰を下している。腰を下しているばかりじゃない、
何
(
ど
)
うやら
凭
(
もた
)
れ合っているようだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
大方われわれの
話声
(
はなしごえ
)
を聞きつけて来たのだろう。閏土は丁寧に頭を
低
(
さ
)
げて
故郷
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
そっと身を寄せると、中の
話声
(
はなしごえ
)
は、手にとるように聞えて来た。
骸骨島の大冒険
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
何
(
なん
)
の事か
善
(
よ
)
く聴き取れなかつたが、声は
慥
(
たしか
)
に、平岡と三千代であつた。
話声
(
はなしごえ
)
はしばらくで
歇
(
や
)
んで仕舞つた。すると又足音が椽側迄
近付
(
ちかづ
)
いて、どさりと尻を
卸
(
おろ
)
す
音
(
おと
)
が手に取る様に
聞
(
きこ
)
えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その時、私は蔵の二階から、ひそひそ
話
(
ばなし
)
の声を、それも男女二人の
話声
(
はなしごえ
)
を、洩れ聞いたのでございました。男の声はいうまでもなく門野のでしたが、相手の女は一体全体何者でございましょうか。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ふと目を覚ますと、どこかでボソボソと人の
話声
(
はなしごえ
)
がしていた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
話
常用漢字
小2
部首:⾔
13画
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“話”で始まる語句
話
話頭
話柄
話題
話合
話好
話振
話敵
話説
話者