“棹立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さおだ77.8%
さおだち11.1%
さをだ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前も見ず、後も見ず、同勢無二無三に先行を争うので、折々、馬と馬とぶつかり合い、棹立さおだちとなって狂う馬も少なくない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
えて引張ひっぱって総曲輪まで帰って来ると、何に驚いたんだか、評判の榎があるって朝っぱらから化けもしめえに、畜生棹立さおだちになって、ヒイン、え、ヒインてんで。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、そんな事でなだめられる『東雲しのゝめ』でなかつたのか、それともすれ違ひさま、梯子の先が馬の尻に觸つたのか、馬はパツと棹立さをだちになると、馬丁べつたう法被はつぴをかなぐり捨てゝ、奔流ほんりゆうの如く元の道へ。