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棹立
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さおだ
ふりがな文庫
“
棹立
(
さおだ
)” の例文
前も見ず、後も見ず、同勢無二無三に先行を争うので、折々、馬と馬とぶつかり合い、
棹立
(
さおだ
)
ちとなって狂う馬も少なくない。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鞭
(
むち
)
を振り上げて丹後守を打とうとした時に、何のはずみか
真逆
(
まっさか
)
さまに
鞍壺
(
くらつぼ
)
から
転
(
ころ
)
げ落ちて、馬は
棹立
(
さおだ
)
ちになった。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
馬は
棹立
(
さおだ
)
ちになった。そうして二匹とも今度は勘弁ならぬという
体
(
てい
)
で
逐
(
お
)
いまわし初めた。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
馬上の人物手綱をしぼり、まずもって馬の両脚を、ピンと
棹立
(
さおだ
)
てたものである。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
が、そんな事で
宥
(
なだ
)
められる「
東雲
(
しののめ
)
」でなかったのか、それともすれ違いざま、梯子の先が馬の尻に触ったのか、馬はパッと
棹立
(
さおだ
)
ちになると、
馬丁
(
べっとう
)
の法被をかなぐり捨てて、奔流のごとく元の道へ。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
喉
(
のど
)
に矢を立てた白馬は、
棹立
(
さおだ
)
ちに躍り上がって、一
声
(
せい
)
いななくと、どうと横ざまに仆れた。
芙蓉
(
ふよう
)
の身も、劉備の体も、共に大地へほうり捨てられていた。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬は驚いて
棹立
(
さおだ
)
ちになって、
驀然
(
まっしぐら
)
に表門を駈け出しますと、丁度そこへ王宮から、紅木大臣を追っかけて来た兵隊が往来一パイになって押し寄せて、一度に
鬨
(
どっ
)
と
鯨波
(
ときのこえ
)
を挙げました。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
そこは
赭土
(
あかつち
)
のくずれを見せた崖近くだった。どうっと、
逞
(
たくま
)
しい甲冑の全体と、
棹立
(
さおだ
)
ちの馬の影とが、
濛々
(
もうもう
)
、土けむりにつつまれたのを見たとき、兵助は早や
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ヒーンと一声
棹立
(
さおだ
)
ちになったと思うと、そのまま一足飛びに駈け出しました。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
棹
漢検1級
部首:⽊
12画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“棹”で始まる語句
棹
棹取
棹石
棹主
棹先
棹尖
棹尾
棹秤
棹縁
棹月楼