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声
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ごえ
ふりがな文庫
“
声
(
ごえ
)” の例文
旧字:
聲
こうした
人
(
ひと
)
たちの
集
(
あつ
)
まるところは、いつも
笑
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
のたえるときがなければ、
口笛
(
くちぶえ
)
や、ジャズのひびきなどで、
煮
(
に
)
えくり
返
(
かえ
)
っています。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところへ
喬朝
(
たかとも
)
の使いが来た。内外には、京極方の侍が、何十人となく後を慕って来たらしく、物々しい
動揺
(
どよ
)
み
声
(
ごえ
)
が奥まで聞こえてきた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども
子供
(
こども
)
たちは、しゃがれたがあがあ
声
(
ごえ
)
をしているから、おかあさんではない。
山姥
(
やまうば
)
が
化
(
ば
)
けて
来
(
き
)
たにちがいないと
思
(
おも
)
って
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と、すぐそばで
冷
(
ひ
)
やかすような
笑
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
悪
(
あく
)
たれで
通
(
とお
)
っているドゥチコフのいやな声だ。シューラは
思
(
おも
)
いがけなさにぴくっとなった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
二月の朝早くのことで、あの人が仕事に出かけようとするとちゅうで、赤んぼうの
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
を聞いて、おまえをある庭の
門口
(
かどぐち
)
で拾って来たのだ。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
警部は心の中でそう云って「ううむ」と
呻
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
をあげた。それを持っている人間ばかりが、どうして射殺されるのだろう。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
苦しげな
呻
(
うめ
)
き
声
(
ごえ
)
から喚び起されて妻が語った夢は、彼には
途轍
(
とてつ
)
もなく美しいもののようにおもえた。その夢の極致が今むこうの空に現れている……。
苦しく美しき夏
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
それは妙に切迫した、詰問に近い
嗄
(
しゃが
)
れ
声
(
ごえ
)
だった。お鈴は
襖側
(
ふすまがわ
)
に
佇
(
たたず
)
んだなり、反射的に「ええ」と返事をした。それから、——誰も口を利かなかった。
玄鶴山房
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わたしは
鵞鳥
(
がちょう
)
のけたたましい
啼
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
におどろかされ、戸口に歩いて往って、かれらがわたしの家のうえ低く飛ぶ、森のなかの嵐のような羽音を聞いた。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
「あの、失礼でございますが、どなた様で?」と
顫
(
ふる
)
え
声
(
ごえ
)
で、その年配の婦人はたずねる。そこで、ハハアこれが当のチカマーソフ夫人だなと見当がつく。
嫁入り支度
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
私達がヴェランダに出て黙ったまま煙草をふかしていると、隣りの真っ暗な部屋から低い
囁
(
ささや
)
き
声
(
ごえ
)
が
漸
(
ようや
)
くし出した。
晩夏
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
もう
生
(
い
)
きがいのないわたし、あなたが殺されなけりゃわたしが殺す……。こうさけんで母は
奥座敷
(
おくざしき
)
へとび
去
(
さ
)
った。……
礼子
(
れいこ
)
と
下女
(
げじょ
)
は
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
あげて
外
(
そと
)
へでた。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
肺炎と坐骨神経痛と風眼とが同時に起った時、彼は、眼に
繃帯
(
ほうたい
)
を当て、絶対安静の
仰臥
(
ぎょうが
)
のまま、
囁
(
ささや
)
き
声
(
ごえ
)
で「ダイナマイト党員」を口述して妻に筆記させた。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そのうちに青ひげが、大きな
剣
(
けん
)
をぬいて手にもって、ありったけのわれがね
声
(
ごえ
)
を出して、どなりたてました。
青ひげ
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
よしむらさんは、二、三どふりかえって、こういうと、きゅうに、どら
声
(
ごえ
)
をはりあげて、
歌
(
うた
)
をうたいだした。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
村に
武太
(
ぶた
)
さんと云う終始ニヤ/\笑って居る男がある。かみさんは
藪睨
(
やぶにらみ
)
で、気が少し変である。ピイ/\
声
(
ごえ
)
で言う事が、余程馴れた者でなければ聞きとれぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
駄々
(
だだ
)
ッ
子
(
こ
)
がおもちゃ
箱
(
ばこ
)
をぶちまけたように、
手
(
て
)
のつけられないすね
方
(
かた
)
をしている
徳太郎
(
とくたろう
)
の
耳
(
みみ
)
へ、いきなり、
見世先
(
みせさき
)
から
聞
(
きこ
)
え
来
(
き
)
たのは、
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
の
笑
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
鳥たちはつかれきっていましたから、
一刻
(
いっこく
)
も早く島につこうとあせっていました。さけび
声
(
ごえ
)
をあげるものもなければ、じょうだん一つ言うものもありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
だが、いくら
喉
(
のど
)
をふりしぼって鴎が努力しても、その叫びは、猫に似た単調な
啼
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
にしかならなかった。
朝のヨット
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
ふいをくらった
犬
(
いぬ
)
は、よろよろとよろめいたが、こんどは、
猛然
(
もうぜん
)
とうなり
声
(
ごえ
)
をあげ、もう一度男におそいかかったとみるや、その足に、がぶりっとかみついた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
なっとう屋のおばあさんが見えなくなったと思うと、このごろでは、
金
(
きん
)
ボタンの
制服
(
せいふく
)
をきた少年が、「なっとなっとう」となれない
呼
(
よ
)
び
声
(
ごえ
)
をたてて歩いていました。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
「あけてやらない。おかあさんじゃないから。おかあさんは、きれいな、いい声してるけれど、おまえはしゃがれっ
声
(
ごえ
)
のがあがあ声だもの。おまえはおおかみだい。」
おおかみと七ひきのこどもやぎ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
佐山 ち、ち、ち!……(これも低い
唸
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
だけになり、村子のからだの上にのしかかって行く)
胎内
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
その
内
(
うち
)
唸
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
も、どうにか、こうにかやんだようだから、また顔の
向
(
むき
)
を
易
(
か
)
えて、囲炉裏の中を見詰めた。ところがなんだか金さんが気に掛かってたまらないから、また横を向いた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
署長は癖のある
嗄
(
しわが
)
れ
声
(
ごえ
)
で桝本を見下ろすようにして、真っ向から訊きだした。
五階の窓:03 合作の三
(新字新仮名)
/
森下雨村
(著)
と云われても、亭主は
己
(
おの
)
れの
傍
(
そば
)
に硯箱のあるのも眼に
入
(
い
)
らず、
慄
(
ふる
)
え
声
(
ごえ
)
にて
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「なぁに、
掛
(
か
)
け
声
(
ごえ
)
ぐらい、きえちゃんそっくりの声を出して見せるよ。」
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
かれの蝙蝠安は松助よりももっとおとなしい、始終
猫撫
(
ねこな
)
で
声
(
ごえ
)
で物をいうような
忌
(
いや
)
な奴であった。鶴蔵といい、伝五郎といい、こういう芸風の俳優は今はない。新蔵のことは後にあらためて書く。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
源吉は、
何故
(
なぜ
)
か、力のない
嗤
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
を立てて、自分でグキンとした。
鉄路
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
「夢が消えた! 美しい夢が!」笛のようなかん
声
(
ごえ
)
でまずいった。「夫婦ならぬ夫婦ぐらし! あッあッあッ、それさえ駄目だ!」ジリジリと前へ進み出た。「忠三!」とギリギリと歯ぎしりをした。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
わたしは思わず
叫
(
さけ
)
び
声
(
ごえ
)
を立てようとして、あやうく自分を
押
(
おさ
)
えた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
ジノーヴィー・ボリースィチは、ぜいぜい
声
(
ごえ
)
をもらしはじめた。
ムツェンスク郡のマクベス夫人
(新字新仮名)
/
ニコライ・セミョーノヴィチ・レスコーフ
(著)
恐怖と悲嘆とに気が狂った女が、きいきい
声
(
ごえ
)
をあげてかけ歩く。
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「
狸
(
たぬき
)
の
鳴
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
、知らない知らない、キイ、キイ、キャッキャッ」
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
今更
(
いまさら
)
逃げようたって逃すもんか」彼は
力
(
りき
)
み
声
(
ごえ
)
をふりしぼった。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
すると陳が外でおろおろ
声
(
ごえ
)
を出しました。
山男の四月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ほんとうに、
平常
(
へいぜい
)
は、そんな
不安
(
ふあん
)
も
感
(
かん
)
じないほど、このへやの
中
(
なか
)
は
平和
(
へいわ
)
で、お
嬢
(
じょう
)
さんの
笑
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
などもして、にぎやかであったのです。
風の寒い世の中へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
諸家に飼われている闘犬や、鳥合ヶ原のお犬小屋の犬どもは、ここへ来て夜も昼も、けんけんと異様な
啼
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
を世間にこだまさせていた。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けっして二
度
(
ど
)
と
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
せまいと
心
(
こころ
)
に
誓
(
ちか
)
っていた
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
も、
子供
(
こども
)
の
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
にひかれて、もう一
度
(
ど
)
草
(
くさ
)
むらの中に
姿
(
すがた
)
を
現
(
あらわ
)
しました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
かれはわずか息のつまったような
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
を立てたが、やがて手早く前足をわたしの手に
預
(
あず
)
けて、じつとおとなしくしていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
シューラはシャツ一
枚
(
まい
)
で立ったまま、おいおい
泣
(
な
)
いていた。と、ドアの
外
(
そと
)
で
騒々
(
そうぞう
)
しい
人声
(
ひとごえ
)
や、
賑
(
にぎや
)
かな
叫
(
さけ
)
び
声
(
ごえ
)
などが聞えた。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
一行は、誰もいない室内に入ったときに、なんだか低い
唸
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
を聞いたように思ったが、室内を探してみると、猫一匹いなかった。全くの
空室
(
あきしつ
)
だった。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
男は、言いおわってぽんとトーマスの
肩
(
かた
)
をたたいた。トーマスは、きゃっと
恐怖
(
きょうふ
)
のさけび
声
(
ごえ
)
をあげ
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
すると
突然
(
とつぜん
)
、はッはッはと、
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
から
絞
(
しぼ
)
り
出
(
だ
)
したような
笑
(
わら
)
い
声
(
ごえ
)
が、一
同
(
どう
)
の
耳許
(
みみもと
)
に
湧
(
わ
)
き
立
(
た
)
った
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そして、岸まできますと、たちまち湖のむこうから、子どもの
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
が聞こえてきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
が、
漸
(
や
)
っとそれに近づいて見たら、その樅の中からギャッと鋭い鳥の
啼
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
がした。
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「貧乏教師の癖に生意気じゃありませんか」と例の
金切
(
かなき
)
り
声
(
ごえ
)
を振り立てる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其れから
衛生委員
(
えいせいいいん
)
の選挙、消防長の選挙がある。テーブルが持ち出される。
茶盆
(
ちゃぼん
)
で集めた
投票
(
とうひょう
)
を、
咽仏
(
のどぼとけ
)
の大きいジャ/\
声
(
ごえ
)
の仁左衛門さんと、むッつり顔の
敬吉
(
けいきち
)
さんと立って投票の結果を
披露
(
ひろう
)
する。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼の永年の病苦は
勿論
(
もちろん
)
、彼の背中から腰へかけた床ずれの痛みも
烈
(
はげ
)
しかった。彼は時々
唸
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
を挙げ、
僅
(
わず
)
かに苦しみを
紛
(
まぎ
)
らせていた。しかし彼を悩ませたものは必しも肉体的苦痛ばかりではなかった。
玄鶴山房
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「顔をお直しくださいまし!」源之丞の
嗄
(
しわが
)
れ
声
(
ごえ
)
!
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“声”の意味
《名詞》
(こえ)人の口や喉といった器官から、主に言葉を構成する目的で発せられる音。
(こえ)動物が口やのどから出す音。または、一般的に動物が出す音。
(出典:Wiktionary)
“声”の解説
声(こえ、聲、en: voice)は、動物の発声器官から発せられる音である。本項ではヒトの口や喉から発せられる音(人声)について扱う。
(出典:Wikipedia)
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“声”を含む語句
低声
声音
声色
音声
御声
声高
一声
笑声
大声
咳声
初声
叫声
啼声
高声
人声
話声
和声
呼声
乱声
皺嗄声
...