“武太”の読み方と例文
読み方割合
ぶた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村に武太ぶたさんと云う終始ニヤ/\笑って居る男がある。かみさんは藪睨やぶにらみで、気が少し変である。ピイ/\ごえで言う事が、余程馴れた者でなければ聞きとれぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
西は明るいが、東京の空は紺色こんいろに曇って、まだごろ/\遠雷えんらいが鳴って居る。武太ぶたさんと伊太いたさんが、胡瓜きゅうりの苗を入れた大きな塵取ごみとりをかゝえて、跣足はだしでやって来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
其後黒の姿はこっきり見えなくなった。通りかゝりの武太ぶたさんに問うたら、与右衛門さんの懸合で、黒の持主の源さんとこでは余儀なく作男さくおとこに黒を殺させ、作男が殺してて食うたと答えた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)