“ぶた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
45.7%
20.7%
16.3%
3.3%
3.3%
家猪2.2%
豚肉2.2%
武太1.1%
家豬1.1%
1.1%
1.1%
1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渋谷の方へ電話でそのむねを知らせてやったが、渋谷では子供たちが家を散々住み荒らして、ぶた小屋のようにむさくろしくしているので
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
小屋の前にむしろを敷いて葛岡はいたちる罠だという横長い四角い箱の入口の落しぶたの工合をかたん/\いわせながら落し試みていました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
私はまだ此書に就て専門家の教を仰がないから、或は遼東のぶたに類するかも知れないが、順序として一応各巻の梗概を記すこととする。
春水と三馬 (新字新仮名) / 桑木厳翼(著)
「ああ、ひどい目につた。どうもああ乱暴ぢや為様が無い。火事装束ででも出掛けなくつちやとても立切たちきれないよ。馬鹿にしてゐる! 頭を二つばかりぶたれた」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ぶたるゝ程憎まれてこそ誓文せいもんかけて移り気ならぬ真実をと早速の鸚鵡おうむ返し、流石さすが可笑おかしくお辰笑いかけて、身を縮め声低く、この手を。離さぬが悪いか。ハイ。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
前者については怪我けがにもトウコボシまたはトウコボレと呼んだ例を聞かぬこと、後説に付いては稲を乾飯ほしいいというのが家猪ぶたをハムと呼ぶと同様不自然であることである。
夜となる大暑や豚肉ぶたも食はざりし
今日:02 今日 (新字旧仮名) / 西東三鬼(著)
村に武太ぶたさんと云う終始ニヤ/\笑って居る男がある。かみさんは藪睨やぶにらみで、気が少し変である。ピイ/\ごえで言う事が、余程馴れた者でなければ聞きとれぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
西は明るいが、東京の空は紺色こんいろに曇って、まだごろ/\遠雷えんらいが鳴って居る。武太ぶたさんと伊太いたさんが、胡瓜きゅうりの苗を入れた大きな塵取ごみとりをかゝえて、跣足はだしでやって来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しかるにトルコでは、家豬ぶたの汚い臭いが馬を健にすという由(一五八一年版ブスベキウスの『土耳其トルコ行記』)。
にわとりぶたは真実鳥獣なるが故に、五母二母孰れか妻にして孰れか妾なるや其区別もなく、又その間に嫉妬心も見えず権利論も起らざるが如くなれども、万物の霊たる人間は則ち然らず
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
賤「私はどうもぶたれたとこが痛くってたまらないよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこで試みにぶたの毛で虫のひげをつッついたが、それでも動かなかったので少年はまた笑った。そこでまた幾回も幾回もつッついた。すると虫は怒りたって、いきなり進んでいった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
怜悧相れいりそうな額には、油もつけず幾日もくしけずらない為に、煤気すすけを帯びた様な黒い、たっぷりした散髪が掩いかぶさって居る為に思いきって切れ長なまぶたの底に
かやの生立 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)