“なぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
48.1%
22.5%
20.6%
4.1%
1.9%
0.6%
殴打0.4%
0.2%
打擲0.2%
打殴0.2%
打毆0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
毆打0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、一日に十三時間も乗り廻すので、時々目がくらんだ。ある日、手を挙げていた客の姿に気づかなかったと、運転手になぐられた。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
だれおれ真似まねをするのは。とつて腹を立て、其男そのをとこ引摺ひきずり出してなぐつたところが、昨日きのふ自分のれて歩いた車夫しやふでございました。
年始まはり (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
腕でなぐり、かかとで叩き、泡を立てる。そして、流れのまん中で、猛烈果敢もうれつかかんに、騒ぎ狂う波の群れを、岸めがけて追い散らすのである。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
彼女ははげしく私をゆすぶつて、兩耳をなぐり、一言も云はず行つてしまつた。それから一時間もの間、ベシーがなが/\と説教をした。
そのさまれに遠慮ゑんりよらず、やなときやといふがよし、れを他人たにんをとこおもはず母樣はヽさまどうやうあまたまへとやさしくなぐさめて日毎ひごとかよへば
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
抜いてみると、目づもりは二尺二、三寸、片手なぐりに頃あいな肉づきである。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手当放題てあたりほうだい殴打なぐらなければならぬものとしんじている、所謂いわゆる思慮しりょわらぬ人間にんげん
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「僕なら直ぐその場でブンなぐッてしまう」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
吉川は初子の頬を打擲なぐった、力をこめて、立てつづけにぶん打擲った。彼女は彼の胴中に武者振りついて、大袈裟な悲鳴を揚げ
青い風呂敷包 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
と、かれおもきたり、さらにまたの六号室ごうしつ鉄格子てつごうしなかで、ニキタが患者等かんじゃら打殴なぐっていること、モイセイカがまちっては、ほどこしうている姿すがたなどをおもす。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
と、かれおもきたり、さらまたの六號室がうしつ鐵格子てつがうしなかで、ニキタが患者等くわんじやら打毆なぐつてゐること、モイセイカがまちつては、ほどこしふてゐる姿すがたなどをおもす。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
やがてそれがハラハラと四方に飛散するさまは、あたかも線香花火のきえるようであった、雨はしのつかねてなぐる如きドシャ降り、刻限は午前二時だ、僕ならずとも誰でもあまり感心かんしんはしまい。
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
何日いつぞやは障子を開けておいたのが惡いとかいつて、突然手近にあつた子供の算盤そろばんで細君の横面よこつらを思ひきりなぐつた。細君の顏はみる/\腫れ上つた、眼にも血がにじんで來た。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「太い畜生だ、二つ三つなぐつてやりませうか」
手當放題てあたりはうだい毆打なぐらなければならぬものとしんじてゐる、所謂いはゆる思慮しりよはらぬ人間にんげん
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)