“襖側”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふすまぎわ50.0%
ふすまがわ25.0%
ふすまぎは25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとその襖側ふすまぎわのうす暗がりには、私の全く見知らない四十恰好しじゅうがっこうの男が一人、端然として坐っていた。
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それは妙に切迫した、詰問に近いしゃがごえだった。お鈴は襖側ふすまがわたたずんだなり、反射的に「ええ」と返事をした。それから、——誰も口を利かなかった。
玄鶴山房 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼は襖側ふすまぎはたたずんだまま、白い手術着を着た産婆が一人、赤児を洗ふのを見下してゐた。赤児は石鹸の目にしみる度にいぢらしいしかがほを繰り返した。のみならず高い声にきつづけた。
或阿呆の一生 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)