“襖際”の読み方と例文
読み方割合
ふすまぎわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
退さがってゆく二十歳はたち足らずの小姓らしき者へ、使者の二人はしずかな眼をそそいでいる。襖際ふすまぎわ作法行態さほうぎょうたい、平常と変りはない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甲斐は中の間と境の襖際ふすまぎわに立停って、ちょっと不審そうに宇乃を見た。宇乃は眼をあげて微笑し、それから挨拶を述べた。
窓下の襖際ふすまぎわぜんの上の銚子ちょうしもなしに——もう時節で、塩のふいたさけの切身を、はもの肌の白さにはかなみつつ、辻三が……
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)