“醜穢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうえ27.3%
しゅうわい27.3%
しゅうかい18.2%
きたな9.1%
けがらは9.1%
しうえ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は自分の肉体に、あらゆる醜穢しゅうえを塗り付けた後、自分の心の状態が如何に落魄らくはくするだろうと考えて、ぞっと身振みぶるいをした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何とかが如何どうとかして、掃溜はきだめの隅で如何どうとかしている処を、犬に吠付かれて蒼くなって逃げたとか、何とか、その醜穢しゅうわいなること到底筆には上せられぬ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
軽躁けいそうと心附かねばこそ、身を軽躁に持崩しながら、それをしとも思わぬ様子※醜穢しゅうかいと認めねばこそ、身を不潔な境にきながら、それを何とも思わぬ顔色かおつき
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
安全な所へかくしてしまったでしょうし、それに捕縛など仕ようものならば、あの醜穢きたない問題がまたまた火の手を揚げて、くらやみの恥をあかるみへ出す様なものですからね
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
おゝ、御坊ごばう、をしへてくだされ、この肉體にくたいのあたりに、わし醜穢けがらはしい宿やどってゐるぞ? さ、をしへてくだされ、そのにく居所ゐどころ切裂霧さいてくれう。
生活の堕落は精神の自由を殺す点に於て彼の尤も苦痛とする所であつた。彼は自分の肉体に、あらゆる醜穢しうえり付けたあと、自分のこゝろの状態が如何に落魄するだらうと考へて、ぞつと身振みぶるひをした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)