“醜婦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうふ40.0%
しうふ13.3%
すべた13.3%
みたくなし13.3%
しこめ6.7%
すべった6.7%
ぶおんな6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まちには、病院びょういん新院長しんいんちょういての種々いろいろうわさてられていた。下女げじょ醜婦しゅうふ会計かいけい喧嘩けんかをしたとか、会計かいけいはそのおんなまえひざって謝罪しゃざいしたとか、と。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
きぬとは何人なんぴとぞ、きみおどろなかれ、藝者げいしやでも女郎ぢよらうでもない、海老茶えびちや式部しきぶでも島田しまだ令孃れいぢやうでもない、美人びじんでもない、醜婦しうふでもない、たゞのをんなである
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
女房かないは世間並に一人あるが、醜婦すべたかせにんで、加之おまけに子供を生む事を知らないので、金は溜る一方であつたが、夫婦とも揃ひも揃つた吝嗇坊しわんばうで、寄附事といつたら鐚銭びたせん一つでも出し惜みをした。
心配する事アえ、先生。齡ア四十一だべえが、村一番の醜婦みたくなし巨女おほをなごだア、加之それにハア、酒を飮めば一升も飮むし、甚麽どんな男も手餘てやましにするくれえ惡醉語堀ごんぼうほりだで。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
いっそ手短かに命取ってやろうか! ……それより汝の愛嬌顔、つぶして醜婦しこめにしてやろうわ! ……如意にょいくらえ!
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
罰のあたらないのが不思議さね。もうもう今日という今日は発心切った。あの醜婦すべったどもどうするものか。見なさい、アレアレちらほらとこうそこいらに、赤いものがちらつくが、どうだ。
外科室 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あれがそれ、駒井能登守様の奥方よ。どうだ、おれの言った通り素敵すてきなものではないか、醜婦ぶおんな嫉妬やきもちが深くて、うっかり女中にも手出しができないと言ったのは誰だ、ここへ出て来い」
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)