“みぶるい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
身震48.9%
身顫21.3%
戦慄14.9%
身慄10.6%
戦栗2.1%
身振2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これはほんとに身震みぶるいを催させますね」と彼女が言った。「牧師さんを除いては、私達がその最初であろうと考えますとね」
「こっちのお乳をおかずにして、こっちのおおきい方をおまんまにして食べるんだって、」とぐッとめ附けて肩をすぼめ、笑顔で身顫みぶるいをして
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こう申しては勿体もったいないのですが、旦那様程の御人の好い御方ですらおさえて制えきれない嫉妬の為めには、さあ、男の本性を顕して——獣のような、戦慄みぶるいをなさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
草も木も軒も障子も心から寒そうな身慄みぶるいをした。ちょうど哀れをしらぬ征服者がひづめのあとに残して行く戦者の最後の息であるかのような悲しい音を立てている。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
鳥のも時節に連れて哀れに聞える、淋しい……ソラ風が吹通る、一重桜は戦栗みぶるいをして病葉びょうようを震い落し、芝生の上に散布ちりしいた落葉は魂の有る如くに立上りて、友葉ともばを追って舞い歩き
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
彼は自分の肉体に、あらゆる醜穢しゅうえを塗り付けた後、自分の心の状態が如何に落魄らくはくするだろうと考えて、ぞっと身振みぶるいをした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)