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『凩』
ふりがな文庫
『
凩
(
こがらし
)
』
またひとしきり強いのが西の方から鳴って来て、黒く枯れた紅葉を机の前のガラス障子になぐり付けて裏の藪を押し倒すようにして過ぎ去った。草も木も軒も障子も心から寒そうな身慄をした。ちょうど哀れをしらぬ征服者が蹄のあとに残して行く戦者の最後の息であ …
著者
寺田寅彦
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
行
(
ゆく
)
萎
(
しな
)
身慄
(
みぶるい
)
齎
(
もたら
)
亡骸
(
なきがら
)
驀地
(
まっしぐら
)
霜夜
(
しもよ
)
閫
(
しきい
)
逆立
(
さかだ
)
躓
(
つまず
)
蹄
(
ひづめ
)
襤褸
(
ぼろ
)
藁灰
(
わらばい
)
臂
(
ひじ
)
終
(
つい
)
粛殺
(
しゅくさつ
)
果敢
(
はか
)
暇
(
いとま
)
掌
(
てのひら
)
幾何
(
いくばく
)
否
(
いな
)
凩
(
こがらし
)
凡
(
およ
)
余
(
よ
)