“みぶる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
身顫41.2%
身震29.4%
身慄25.2%
身振2.5%
身戦1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は手さぐりで五六段ある梯子はしごのようなものを下りて行ったが、底の方の空気が異様に冷え冷えとしているので、思わず身顫みぶるいをした。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
彼は両眼りょうがんをカッと見開き、この一見意味のない台辞せりふきちらしていたがやがてブルブルと身震みぶるいをすると、パッと身をひるがえして駈け出した。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これは阿呆あはうな子で、学校へ行くのが厭だと云つて居るのですと老婢らうひはよく私に教へました。さう云はれます度に私は身慄みぶるひがしました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ムクの力として、お君のおさえた手を振り切るのは雑作ぞうさはあるまいが、それでも抑えられた手が主人の手と思ってか、身振みぶるいをしつつ七兵衛の駈けて行ったあとを睨んで立っていました。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
女々めめしいこと。何でおじゃる。思い出しても二方(新田義宗にッたよしむね義興よしおき)の御手並み、さぞな高氏たかうじづらも身戦みぶるいをしたろうぞ。あの石浜で追い詰められた時いとう見苦しくあッてじゃ」
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)