“雑作”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜作
読み方割合
ぞうさ78.7%
ぞうさく11.5%
ざふさ8.2%
ザフサ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼らはもう売る物も、人にけるものもないほど、すべてが衣食についやされたあとだったので、家を立ち退くには雑作ぞうさはなかった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
その網目の中に二等三等の三角網を張り渡し、それに肉や皮となり雑作ぞうさくとなる地形を盛り込んで行くのである。この一等三角点にはみんな高い山の頂上が選ばれる。
地図をながめて (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一般いつぱんの種々な物事を見てゐても、日本では革命かくめいなんかも、存外ぞんぐわい雑作ざふさなく行はれて、外国で見る様な流血革命のさんを見ずに済む様な気がする。
拊掌談 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かき上る段になれば、何の雑作ザフサもない石城シキだけれど、あれを大昔からとり廻して居た村と、さうでない村とがあつた。こんな風に、しかつめらしい説明をする宿老トネたちが、どうかすると居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)