身振みぶる)” の例文
良久しばらくして芋蟲いもむしくちから煙管きせるはなし、二つ三つあくびをして身振みぶるひしたかとおもふと、やがきのこしたくさなかへ這ひみました、たゞのこして
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ムクの力として、お君のおさえた手を振り切るのは雑作ぞうさはあるまいが、それでも抑えられた手が主人の手と思ってか、身振みぶるいをしつつ七兵衛の駈けて行ったあとを睨んで立っていました。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
私は爛酔らんすい真最中まっさいちゅうにふと自分の位置に気が付くのです。自分はわざとこんな真似まねをして己れをいつわっている愚物ぐぶつだという事に気が付くのです。すると身振みぶるいと共に眼も心もめてしまいます。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこ福鼠ふくねずみ身振みぶるひして、たまゝでうたはじめました『きら/\、きら/\、きら/\、きら/\、——』あまながつゞけてるので、みんながそれをおさえつけてめさせました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)