垂帳たれまく)” の例文
隣室をくぎった垂帳たれまくのふっくりとした襞の凹所くぼみは紫水晶のそれのような微妙な色彩いろあいをつけ出した。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おりから春の朧月が苑内の樹立こだちや湖を照らし紗の薄衣うすものでも纒ったように大体の景色をろうたけて見せ、諸所に聳えている宮殿の窓から垂帳たれまくを通してこぼれる燈火が花園の花木を朧ろに染め
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)