“消魂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けたたま63.9%
けたゝま11.1%
けたた5.6%
けたたまし5.6%
たまぎ5.6%
けたゝ2.8%
しょうこん2.8%
たまげ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こう云って要介が先に立ち、二三間歩みを運んだ時、消魂けたたましい叫声が邸内から聞こえ、突然横手の木戸が開き、人影が道へ躍り出た。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おつぎは勘次かんじないとき牝鷄めんどり消魂けたゝましくいてればぐにとやのぞいてあたゝかいたまごひとつをつて卯平うへいむしろころがしてやることもあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
皇帝は当惑と怒りが交ざり合ったような複雑な表情で机に頬杖をついていると、深夜の空気を揺動かして消魂けたたましく卓上電話のベルが鳴り出した。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
消魂けたたまし嬰児えいじの泣き声が一軒の家から洩れて来た。と、立ち止まった優婆塞は静かに窓の戸を指で叩いた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして大通を偵察しようとして鉄門の方へ走って、門のドアへ手をかけた途端、家の中から一発の銃声、続いてアッと消魂たまぎる叫び。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
汽笛が消魂けたゝましく鳴つたから、ひよいと見たら、向ふにうちが沢山見える。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
 月明るく 今夜 消魂しょうこんの客
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「しかし、上州の人に見せたものなら、こんなことでよく麦が取れるッて、消魂たまげられます」
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)