“しょうこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
傷痕29.4%
精根23.5%
傷魂11.8%
精魂11.8%
商魂5.9%
性根5.9%
消魂5.9%
銷魂5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時代の深傷を生ま生ましく刻印され、その傷痕しょうこんをして聖痕たらしめよ。これが太子の示唆されし最大の教訓であった。戦争に深く傷ついた人間は、平和にも同様に傷つくであろう。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
猛獣や毒蛇どくじゃおびやかされることもあった。夜は洞穴ほらあな寂寞せきばくとして眠った。彼と同じような心願しんがんを持って白竜山へ来た行者の中には、麓をさまようているうちに精根しょうこんが尽きて倒れる者もあった。
仙術修業 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
あらゆる犠牲と同情をあつめて、将門の傷魂しょうこんをいたわり慰めたであろうことは、想像に難くない。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「少年九歳の頃の精魂しょうこんは失ったのか。われも人間の精魂ぞ。汝も人間の精魂ぞ。如何いかなればかくの如き腕の差があるのかを考えて見たか。——明日の夜こそは、十本勝負をしよう」
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天然うなぎがいないからではなく、それをるのに人件費がかかるからで、問題は商魂しょうこんにある。
鰻の話 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
ベートーヴェンと私との交際の全部の経歴中で、この十一月のせっぱ詰まった一日に比較され得るどんな日をも私は他には見いだせない。……彼はあの日、性根しょうこんまで打撃を受けていた。
 月明るく 今夜 消魂しょうこんの客
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「いや、一々銷魂しょうこんな事ばかりです。さいわい病気は良いのですけれども、実にはらわた九廻するの思いで聞くに堪えん。が、そこで。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)