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『盲目』
ふりがな文庫
『
盲目
(
もうもく
)
』
その日の午後も古賀はきちんと膝を重ねたまゝそこの壁を脊にして坐つてゐた。本をよむことができなくなつてからといふもの、古賀には一日ぢゆうなにもすることがないのだ。終日ぽつねんとして暗やみのなかにすわつてゐるばかりである。時々彼は立上つて房のな …
著者
島木健作
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「中央公論臨時増刊号」中央公論社、1934(昭和9)年7月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約58分(500文字/分)
朗読目安時間
約1時間37分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
靜寂
(
しゞま
)
上下
(
うへした
)
房
(
へや
)
陰翳
(
かげ
)
紙縒
(
こより
)
苦
(
にが
)
茣
(
ござ
)
蓙
(
ござ
)
陸湯
(
おかゆ
)
黄櫨
(
はぜ
)