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物靜
読み方 | 割合 |
ものしづか | 60.0% |
ものしづ | 40.0% |
四隣は
氣味の
惡い
程物靜で、たゞ
車輪の
輾る
音と、
折ふし
寂寞とした
森林の
中から、
啄木鳥がコト/\と、
樹の
幹を
叩く
音とが
際立つて
聽ゆるのみであつたが、
鐵車は
進み
進んで
場處も
小石川の
植物園にちかく
物靜なれば、
少しの
不便を
疵にして
他には
申す
旨のなき
貸家ありけり、
門の
柱に
札をはりしより
大凡三月ごしにもなりけれど、いまだに
住人のさだまらで
『
此處が
秘密の
塲所の
入口です。』と
櫻木海軍大佐は
私を
顧見た。
此時はまだ
工事も
始まらぬと
見へ、
例の
鐵の
響も
聽えず、
中はシーンとして、
凄い
程物靜かだ。
物靜かにつヽましく
諸藝名譽のあるが
中に、
琴のほまれは
久方の
空にも
響きて、
月の
前に
柱を
直す
時雲はれて
影そでに
落ち、
花に
向つて
玉音を
弄べば
鶯ねを
止めて
節をや
學びけん