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嚴
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きび
ふりがな文庫
“
嚴
(
きび
)” の例文
新字:
厳
が、この限られた區域の内で、毎日一時間は
屋外
(
そと
)
で過さねばならなかつた。私たちの着物は、
嚴
(
きび
)
しい寒さを防ぐには十分ではなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「
構
(
かま
)
あねえで
置
(
お
)
け、
耕
(
うな
)
つてあつちへ
行
(
い
)
つてからにしろ」
勘次
(
かんじ
)
は
性急
(
せいきふ
)
に
嚴
(
きび
)
しくおつぎを
止
(
と
)
めた。おつぎは
仕方
(
しかた
)
なく
泣
(
な
)
くのも
構
(
かま
)
はずに
耕
(
たがや
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
入れ百八十兩の金子を殘らず
戻
(
もど
)
しければ九助はお里を是迄の縁と
斷念
(
あきらめ
)
殊に伯父の娘なれば
嚴
(
きび
)
しき事も成難しと千
辛
(
しん
)
萬
苦
(
く
)
して
貯
(
ため
)
たる金の中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
無愛嬌
(
ぶあいけう
)
な、見るから
寒氣
(
さむけ
)
だつてくる無人境の風景畫を遠慮も會釋もなくおし擴げたのである! わたしは見も知りもせぬ人間が
嚴
(
きび
)
しい顏をして
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
八五郎は急に
嚴
(
きび
)
しくなりました。殺される三日前、專三郎が危ふく
石見銀山
(
いはみぎんざん
)
の鼠捕りを呑まされるところであつたといふ噂を思ひ出したのです。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
大國
(
おほくに
)
のしるしにや、
道
(
みち
)
廣
(
ひろ
)
くして
車
(
くるま
)
を
並
(
なら
)
べつべし、
周道
(
しうだう
)
如砥
(
とのごとし
)
とかや
言
(
い
)
ひけん、
毛詩
(
まうし
)
の
言葉
(
ことば
)
まで
思
(
おも
)
ひ
出
(
い
)
でらる。
並木
(
なみき
)
の
松
(
まつ
)
嚴
(
きび
)
しく
聯
(
つらな
)
りて、
枝
(
えだ
)
をつらね
蔭
(
かげ
)
を
重
(
かさ
)
ねたり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
體
(
たい
)
中根
(
なかね
)
は
平素
(
へいそ
)
は
決
(
けつ
)
して
成績佳良
(
せいせきかりやう
)
の
方
(
はう
)
ではなかつた。
己
(
おれ
)
も
度度
(
たびたび
)
嚴
(
きび
)
しい
小言
(
こごと
)
を
云
(
い
)
つた。が、
人間
(
にんげん
)
の
眞面目
(
しんめんもく
)
は
危急
(
ききふ
)
の
際
(
さい
)
に
初
(
はじ
)
めて
分
(
わか
)
る。
己
(
おれ
)
は
中根
(
なかね
)
の
眞價
(
しんか
)
を
見誤
(
みあやま
)
つてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
今では文部省令が
嚴
(
きび
)
しくて、學齡前の子供を入學させる樣な事は全く無いのであるが、私の幼かつた頃は、片田舍の事でもあり、左程面倒な手續も
要
(
い
)
らなかつた樣である。
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
しかもこの温かい古い繪を冬になつて見に來たことも、他の季節には見られぬ
嚴
(
きび
)
しさと温かさとを感じられたのである。この庭の骨ばかりを見せてゐることもいいと思うた。
京洛日記
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
それ
故
(
ゆゑ
)
、
嚴
(
きび
)
しく
云
(
い
)
ふたぢやないか
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
(
憶
(
おぼ
)
えておゐでになりますかしら、隨分
嚴
(
きび
)
しい寒さでしてね、雪が降らないと思ひますと、雨が降つたり、風が吹いたりいたしました。)
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
以て
人殺
(
ひとごろ
)
しは九助なりと見
留
(
とめ
)
嚴
(
きび
)
しく
拷問
(
がうもん
)
に掛し事甚だ其意を得ざる
取計
(
とりはから
)
ひなりとありしかば理左衞門其儀は九助何樣申立候とも
渠
(
かれ
)
が
裾
(
すそ
)
に
血
(
ち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
喜八の顏には、言ふに言はれぬ
嚴
(
きび
)
しさがありますが、その眼はトロトロと愛嬌がこぼれて、一寸類のないものです。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
しさうして
居
(
ゐ
)
ても
寒
(
さむ
)
さが
非常
(
ひじやう
)
に
嚴
(
きび
)
しい
時
(
とき
)
は
彼
(
かれ
)
は
只
(
たゞ
)
狹苦
(
せまくる
)
しい
小屋
(
こや
)
の
中
(
なか
)
に
麁朶
(
そだ
)
を
少
(
すこ
)
しづつ
折
(
を
)
り
燻
(
く
)
べるよりも
比較的
(
ひかくてき
)
廣
(
ひろ
)
い
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
で
横
(
よこ
)
に
轉
(
ころ
)
がした
大籠
(
おほかご
)
からがさ/\と
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
掻
(
か
)
き
出
(
だ
)
してぼう/\と
焔
(
ほのほ
)
を
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
にや
嚴
(
きび
)
しく
仕込
(
しこ
)
め
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
彼女等もまた男が苦しむとまつたく同じに、餘り
嚴
(
きび
)
し過ぎる束縛の爲めに、餘りに絶對的な
沈滯
(
ちんたい
)
の爲めに苦しめられるのである。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
御用のことに口を出すな——と、日頃
嚴
(
きび
)
しく言はれてゐるお靜は、何處までが御用に關することか、それがわからなかつたので、ツイ言ひそびれて居たのでせう。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
流し是は/\藤八樣御
心切
(
しんせつ
)
なる其お
詞
(
ことば
)
素
(
もと
)
より人は殺さねど日々夜々の
拷問
(
がうもん
)
嚴
(
きび
)
しく
假令
(
たとへ
)
白状なさねばとて
迚
(
とて
)
も助かる
命
(
いのち
)
にあらずと
斷念
(
あきらめ
)
し故一時も早く此世の苦痛を遁んと覺悟を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そんなことで、隨分人樣に怨まれもいたしましたが、それは怨む方の無理で、
嚴
(
きび
)
しく取立てられるのが嫌だつたら、最初から借りない工夫をする方が宜いわけで——
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
最も薄汚い
頁
(
ページ
)
であつたに相違ないのですが、賣春婦を神格化し、仙臺樣に吊し斬りにされた高尾を、貞烈無比な女と信じた時代の遊女は
嚴
(
きび
)
しい選擇と激しい修業と
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あんまり詮議が
嚴
(
きび
)
しく、連れて來ることも、白状することもならず、そのうちにお春さんが自害したり、文七が慾を出したりして、到頭こんな破目になつて了ひました。
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
顏を
覆
(
おほ
)
つた白い布を取ると、思つたより
嚴
(
きび
)
しい顏をして居りますが、何んの苦惱の跡もなく、顏にも身體にも、馴れた平次の眼で見ても、人に害められた形跡は露程もありません。
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
新三郎の眼は少し
嚴
(
きび
)
しく動いて、この男の全部を一瞬に讀まうとしました。
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その話の筋を
纒
(
まと
)
めると、腰元のお松は若殿の時之助と親しく、一しきりは目に餘ることもありましたが、身分の
隔
(
へだ
)
てがあるのと、母親のお勇が
嚴
(
きび
)
しいので、二人は次第に遠ざかつて行くらしく
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
誰か知らぬが、二三日前に龍の口の目安箱に、——宇佐美家の御墨附が
紛失
(
ふんしつ
)
したに違ひない、嚴重に御詮議があるやうに——といふ訴状を投げ込んだ者があるさうで、御係りから
嚴
(
きび
)
しい御達しだ。
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
絹夜具
(
きぬやぐ
)
に、入棺の奧方の死骸は、淺ましく寢かされたまゝですが、四十を少し越したばかりの品の良い、が
嚴
(
きび
)
しい顏立ちで、血の氣を失つても、中年女の美しさは、少しの衰へも見せてはをりません。
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
女房が
嚴
(
きび
)
しい訊問から解放されて、
漸
(
ようや
)
くホツとした樣子です。
銭形平次捕物控:212 妹の扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「賀田の旦那、——繩は少し
嚴
(
きび
)
し過ぎはしませんか」
銭形平次捕物控:106 懐ろ鏡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さう言つた、
嚴
(
きび
)
しい考へを鈴川主水は持つてゐた
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎の言葉は少し
嚴
(
きび
)
しく聞えたのでせう。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次の聲には妙に
嚴
(
きび
)
しいところがあります。
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と言つた
嚴
(
きび
)
しいことが書いてあるのです。
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
嚴
部首:⼝
20画
“嚴”を含む語句
嚴重
莊嚴
嚴格
威嚴
嚴肅
尊嚴
嚴敷
嚴橿
手嚴
嚴命
華嚴
嚴然
嚴罰
森嚴
嚴島
峻嚴
謹嚴
嚴正
嚴刻
端嚴
...