“滋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しげ72.7%
うる9.1%
うろう4.5%
おほ4.5%
4.5%
ウマ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
草がからだをげて、パチパチったり、さらさら鳴ったりしました。霧がことしげくなって、着物きものはすっかりしめってしまいました。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
うるみを帯びて威のある眼、眼尻に優しい情がこもつて、口の結びは少しく顔の締りをゆるめて居るけれど、──若し此人に立派な洋服を着せたら、と考へて、私は不意に
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
現代の人では田中光顕みつあき土方寧ひじかたやすし・古沢うろう(迂郎が元の名)・片岡利和・土居香国どいこうこく・井原のぼる等の名を挙げる事ができる。古いところは色々の儒者があり、勤王家があった。
夏の暁、潮風涼しく、松の林の下道こぼるる露のおほきとき、三々また五々、老幼を問はず、男女を択ばず、町に住める人々の争て、浜辺に下りゆくを見る。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
天下の羣小ぐんしょうさしまねいで、いたずらにタイモンのいきどおりを招くよりは、らんを九えんき、けいを百けいえて、ひとりそのうち起臥きがする方が遥かに得策である。余は公平と云い無私むしと云う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其が、彼の芸に脂がのり出し、彼の芸にウマみの満ちて来た盛りであつた。彼の容姿も其頃が一番美しかつたかと思ふ。