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重
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しげ
ふりがな文庫
“
重
(
しげ
)” の例文
「
知
(
し
)
らねえでどうするもんか。
重
(
しげ
)
さん、おめえの
夜
(
よ
)
あかしの
仕事
(
しごと
)
は、
銭
(
ぜに
)
のたまる
稼
(
かせ
)
ぎじゃなくッて、
色気
(
いろけ
)
のたまる
楽
(
たの
)
しみじゃねえか」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「ねえ、おじいさん、あんなくず
屋
(
や
)
が、くつなんかをかっぱらうのだろう。
人
(
ひと
)
が
見
(
み
)
ていないとねえ。」と、
重
(
しげ
)
ちゃんがいいました。
雪の降った日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「お
重
(
しげ
)
さんでしょう、そんな悪口をいうのは。あの人の口にかかっちゃ、たいていのものは
敵
(
かな
)
わないからね」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鈴木姓は多く
重
(
しげ
)
の名乗りをつけるが、旗本の中にもある。「春は花咲く青山へんに、鈴木
主水
(
もんど
)
という
武士
(
さむらい
)
が……」などという有名なのがあり、紋所はみんな「稲の丸」である。
故郷七十年
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
あの
馬方三吉
(
うまかたさんきち
)
の芝居に出て来るお
乳
(
ち
)
の
人
(
ひと
)
の
重
(
しげ
)
の
井
(
い
)
、———立派な
袿襠
(
うちかけ
)
を着て、大名の
姫君
(
ひめぎみ
)
に仕えている花やかな貴婦人、———自分の夢に見る母はあの三吉の母のような人であり
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
「それでもこの間
歌舞伎座
(
かぶきざ
)
の立見につれていってやったら、ちょうど
重
(
しげ
)
の
井
(
い
)
の子別れのところだったが、眼を赤くして涙を流して黙って泣いていた。あれで人情を感じるには感じるんだろう」
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
重
(
しげ
)
の
井
(
い
)
の子別れをやっていた。女の子の子役がやった馬追いの三吉におすぎは感心した。その子は自分の役が済んでからは、お
河童髪
(
かっぱがみ
)
の姿になって、花道のわきに行儀よく坐って芝居を見ていた。
夕張の宿
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
此地の
鳶頭
(
とびがしら
)
重
(
しげ
)
さん來りて轉居の荷づくりをなす。
荷風戦後日歴 第一
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
誰
(
だれ
)
から
聞
(
き
)
かねえでも、おいらの
眼
(
め
)
は
見透
(
みとお
)
しだて。——
人間
(
にんげん
)
は、四百四
病
(
びょう
)
の
器
(
うつわ
)
だというが、
重
(
しげ
)
さん、おめえの
病
(
やまい
)
は、
別
(
べつ
)
あつらえかも
知
(
し
)
れねえの」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
重
(
しげ
)
ちゃんの
兄
(
にい
)
さんが、
棒
(
ぼう
)
の
先
(
さき
)
で、たき
火
(
び
)
をつついていました。
青
(
あお
)
い
煙
(
けむり
)
が
自分
(
じぶん
)
の
方
(
ほう
)
へ
流
(
なが
)
れるので、
顔
(
かお
)
をしかめています。
雪の降った日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
芳江
(
よしえ
)
というのは兄夫婦の間にできた一人っ子であった。
留守
(
るす
)
のうちはお
重
(
しげ
)
が引受けて万事世話をしていた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
熱海の
鳶
(
とび
)
重
(
しげ
)
來話。熱海の梅花既に落しと云。
荷風戦後日歴 第一
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
重
(
しげ
)
ちゃん、ここから、
学校
(
がっこう
)
のかしの
木
(
き
)
の
頭
(
あたま
)
が
見
(
み
)
えるよ。」と、ちょうど
外
(
そと
)
に
遊
(
あそ
)
んでいた
重
(
しげ
)
ちゃんに
知
(
し
)
らせました。
すずめの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「でも貞だけでもきまってくれるとお母さんは大変
楽
(
らく
)
な心持がするよ。
後
(
あと
)
は
重
(
しげ
)
ばかりだからね」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
重
(
しげ
)
さん。もし、
重
(
しげ
)
さんは
留守
(
るす
)
かい。——おやッ、
天道様
(
てんとうさま
)
が
臍
(
へそ
)
の
皺
(
しわ
)
まで
御覧
(
ごらん
)
なさろうッて
真
(
ま
)
ッ
昼間
(
ぴるま
)
、あかりをつけッ
放
(
ぱな
)
しにしてるなんざ、ひど
過
(
す
)
ぎるぜ。——
寝
(
ね
)
ているのかい。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
重
(
しげ
)
ちゃん、
原
(
はら
)
っぱへいって、ボールを
投
(
な
)
げて
遊
(
あそ
)
ぼうよ。」と、しかたがないから、
下
(
した
)
を
向
(
む
)
いていったのです。
すずめの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ああ、そのほうがおもしろいや。
早
(
はや
)
く
孝
(
こう
)
ちゃん、いらっしゃいよ。」と、
重
(
しげ
)
ちゃんは、いいました。それから、
二人
(
ふたり
)
は、
原
(
はら
)
っぱで、ボールを
投
(
な
)
げて
遊
(
あそ
)
んだのでした。
すずめの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さあ、お
家
(
うち
)
へ
入
(
はい
)
ろう。」と、おじいさんが、まずたき
火
(
び
)
のそばからはなれると、
重
(
しげ
)
ちゃんの
兄
(
にい
)
さんが、つづいて
去
(
さ
)
り、みんながばらばらになって、お
家
(
うち
)
の
方
(
ほう
)
へ
走
(
はし
)
り
出
(
だ
)
しました。
雪の降った日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
“重”を含む語句
重々
二重
重量
三重
重宝
重大
一重
九重
起重機
二重瞼
貴重
重箱
重傷
尊重
重代
推重
鄭重
幾重
羽二重
厳重
...