“いんえい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
陰翳65.2%
陰影23.9%
胤栄6.5%
印影2.2%
隱翳2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはあらゆる楽しい希望を含み、しかも少しも性的な陰翳いんえいを持っていない無垢むくな歓楽の頂上かもしれない。だが、あまりに清教徒的だ。
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
陽はすつかりかたむいたせゐか、霜柱を碎いた足跡が、先刻よりは濃い凹みの陰影いんえいを作つて、はつきり見えるのです。
「——いや、遊歴の者ではない。自分は柳生宗厳むねとしでござる。胤栄いんえいどの在院なればお目にかかりたいが」
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あに夕陽せきやう印影いんえいならんや。うたがふらくは紅涙こうるゐゆきむることを。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お芳はにべもなく否定するのです、尤もこの輝くばかりの娘の美しさの裏には、何んの隱翳いんえいも悲みもなく、どう同情して見ても、戀人や許嫁を亡つた顏ではありません。