“捺(おし)” の例文
取替(とりかは)せしに後藤(ごとう)平(へい)四郎と申名の下に捺(おし)たる印形(いんぎやう)は幸之進の實印に相違(さうゐ)なく然れども夫(それ)ばかりにて定(さだ)め難(がた)しと存(ぞんじ)茶屋(ちやや)へ參(まゐ)り腰(こし)の物を改(あらた)め見候に本夫(をつと)の脇差(わきざし)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四つか五つの時分に、焼火箸(やけひばし)を捺(おし)つけられた痕(あと)は、今でも丸々した手の甲の肉のうえに痣(あざ)のように残っている。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
持て私が取に來(く)る然(しか)し事に寄(よる)と來(こら)れぬ時は御前(まへ)の内へ直樣(すぐさま)取に遣(やる)から一寸請取を書(かい)て下(くだ)さいと云ふにぞ道具屋は書付(かきつけ)を認(したゝ)め判迄(はんまで)捺(おし)て出しければ直八手に取揚(とりあげ)て讀(よみ)けるに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺せしと白状(はくじやう)は致せしなれども此身にとりて覺えなきこと故至極殘念(ざんねん)に存じ爪印の節(せつ)恐(おそ)れながら上を怨(うら)む心より我を忘れて逆手(さかて)に捺(おし)まして御座ると申ければ理左衞門大いに憤(いきど)ほり大の眼(まなこ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)