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捺
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つ
ふりがな文庫
“
捺
(
つ
)” の例文
その店に縁故の深い人の世話で、叔父の三吉にも身元保証の判を
捺
(
つ
)
かせ、当分は見習かたがた外廻りの方をやっていた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
名前の下へ印を
捺
(
つ
)
かねばいくまいと云ふから、袂の中から坂本と
鐫
(
ほ
)
つた
見印
(
みとめ
)
を出して捺いてやつたさうです。
千里の駒後日譚拾遺
(新字旧仮名)
/
川田瑞穂
、
楢崎竜
、
川田雪山
(著)
それは「みみずのたはこと」が出た大正二年から今大正十二年にわたる十年間の私共の消息なり述懐なりで、即ちまた私共がみみずのたはことに
捺
(
つ
)
く
奥印
(
おくいん
)
であります。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
つい義理で判を
捺
(
つ
)
いて
遣
(
や
)
ったのが
本
(
もと
)
で、立派な腕を
有
(
も
)
ちながら、生涯社会の底に沈んだまま、
藻掻
(
もが
)
き通しに藻掻いている人の話は、いくら
迂闊
(
うかつ
)
な彼の耳にもしばしば伝えられていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
太鼓判を
捺
(
つ
)
いておすすめ致したにつきましては私にも深い覚悟が御座いました。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
私
(
わし
)
の方へ布告が廻った事もありやんすが、読めねえだ、
手習
(
てなれえ
)
した事がねえから何だか分らねえから印形
捺
(
つ
)
いて段々廻すだ、時々聞きに来いなんど云うが、郡役所だって一里半もあるので
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ところがその金が
郷里
(
くに
)
の銀行宛で来たというものだ。ホラお前も知ってる通り、正太の
父親
(
おとっ
)
さんがああいう訳で、あの銀行に証文が入ってる、それに俺が判を
捺
(
つ
)
いてる。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
角「とんだ事になりました、あゝ金を貸せば宜かった、道理で主人のために金が入るだ、主人も
私
(
わし
)
も印形を
捺
(
つ
)
いて証文を張るからって名前さえ明かしたが、よもや、嘘だと思うから貸さなかったッけ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長「手前は何のために受人に成って、
印形
(
いんぎょう
)
を
捺
(
つ
)
いた」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
捺
漢検準1級
部首:⼿
11画
“捺”を含む語句
捺染
捺印
捺塗
捺羅僧伽補多跋摩
捺摺
押捺
金箔捺
鰻捺
印捺
跋捺囉嚩底
空捺
盲判押捺
捺草
捺羅僧伽
捺染物
捺形
捺印者
捺印的
御捺印