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終夜
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よっぴて
ふりがな文庫
“
終夜
(
よっぴて
)” の例文
あいつは昨夜ジナイーダが結婚すると云う噂に亢奮して、
終夜
(
よっぴて
)
この
周囲
(
ぐるり
)
を
彷徨
(
うろつ
)
き歩いていたと云うのだがね。しかし、あの男は犯人じゃない。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「
終夜
(
よっぴて
)
稼いだと云ったっていいだろう、急ぎの仕事がありゃあ、終夜稼があな」
伴
(
つれ
)
の方を見て、「なあ、与ちゃん」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と是から
多勢
(
おおぜい
)
寄って
集
(
たか
)
って藤六を縛って外へ突出しましたが、藤六は
終夜
(
よっぴて
)
凍えるような目に逢いました、
此方
(
こちら
)
は美惠比丘尼が
頻
(
しき
)
りに小三郎の死を
止
(
とゞ
)
めて居りまする内に、
夜
(
よ
)
も明け渡り
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
巡査
(
じゅんさ
)
や、
憲兵
(
けんぺい
)
に
遇
(
あ
)
いでもすると
故
(
わざ
)
と
平気
(
へいき
)
を
粧
(
よそお
)
うとして、
微笑
(
びしょう
)
して
見
(
み
)
たり、
口笛
(
くちぶえ
)
を
吹
(
ふ
)
いて
見
(
み
)
たりする。
如何
(
いか
)
なる
晩
(
ばん
)
でも
彼
(
かれ
)
は
拘引
(
こういん
)
されるのを
待
(
ま
)
ち
構
(
かま
)
えていぬ
時
(
とき
)
とては
無
(
な
)
い。それが
為
(
ため
)
に
終夜
(
よっぴて
)
眠
(
ねむ
)
られぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
長兵衛宅を訪ねあてると、
家内
(
なか
)
では昨夜から
終夜
(
よっぴて
)
の大喧嘩である。無理もない、町ところもしらず名もしらぬ男に娘を売った大枚百両恵んでしまったというのだからお神さんの信用しないのも。
我が円朝研究:「怪談牡丹灯籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
▼ もっと見る
「云わねえことがあるか、
終夜
(
よっぴて
)
稼いだと云やがったくせに、云やしないもすさまじいや」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
長「預けたんじゃアねえよ、遣っちまったんだてえに、解らねえ、
昨夜
(
ゆうべ
)
から
終夜
(
よっぴて
)
責めてやアがって
些
(
ちっ
)
とも寝られやアしねえ、己だって遣りたくはねえが、人が死ぬってえんだ、人の命に
換
(
け
)
えられるけえ」
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
終夜
(
よっぴて
)
稼いだお疲れか」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“終夜”の意味
《名詞, 形容動詞》
終 夜 (しゅうや, よすがら, よもすがら)
夜のあいだずっと。日没から夜明けまで。
(出典:Wiktionary)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
“終”で始まる語句
終
終日
終焉
終局
終熄
終始
終生
終末
終曲
終了