“命終”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいしゅう25.0%
いのちをは25.0%
みやうじゆう25.0%
めいしゆう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されば、神と云いほとけと云う天魔外道てんまげどうたぐいを信仰せられて、その形になぞらえた木石にも香花こうげを供えられる。かくてはやがて命終めいしゅうに臨んで、永劫えいごう消えぬ地獄の火に焼かれ給うに相違ない。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
都大路みやこおほぢに世の榮華をつくすも、しづ伏屋ふせやあぜ落穗おちぼひろふも、暮らすは同じ五十年の夢の朝夕。妻子珍寶及王位さいしちんぱうおよびわうゐ命終いのちをはる時に隨ふものはなく、野邊のべより那方あなたの友とては、結脈けちみやく一つに珠數じゆず一聯のみ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
忽然こつねんとして其初一人来りし此裟婆に、今は孑然げつぜんとして一人立つ。待つは機の熟してこのみの落つる我が命終みやうじゆうの時のみなり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
して見れば師匠の命終めいしゆうに侍しながら、自分の頭を支配してゐるものは、他門への名聞みやうもん、門弟たちの利害、或は又自分一身の興味打算——皆直接垂死の師匠とは、関係のない事ばかりである。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)