“孑然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げつぜん37.5%
つくねん25.0%
ぽつねん25.0%
けつぜん12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忽然こつねんとして其初一人来りし此裟婆に、今は孑然げつぜんとして一人立つ。待つは機の熟してこのみの落つる我が命終みやうじゆうの時のみなり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
その火にむかって孑然つくねん胡坐あぐらを掻いているのは、二十歳はたちばかりの極めて小作りの男であった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
時たま一人孑然ぽつねんと貸間の二階に寝ることがないでもないが、そういう時には何より先に平素の寝不足を補って置こうという気になる。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
梅花は予の軽蔑する文人趣味を強ひんとするものなり、下劣詩魔げれつしませしめんとするものなり。予は孑然けつぜんたる征旅のきやくの深山大沢だいたくを恐るるが如く、この梅花を恐れざる可からず。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)