孑然ぽつねん)” の例文
時たま一人孑然ぽつねんと貸間の二階に寝ることがないでもないが、そういう時には何より先に平素の寝不足を補って置こうという気になる。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その暗い処に母とお末とが離れ合つて孑然ぽつねんと坐つて居た。戸棚の側には哲が小掻巻こがいまきにくるまつて、小さないびきをかいて居た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)