“小掻巻”のいろいろな読み方と例文
旧字:小掻卷
読み方割合
こがいまき61.1%
こかいまき38.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それのみか私はこの美くしい裲襠がその小掻巻こがいまきに仕立直されて、その頃宅にできた病人の上に載せられたのを見たくらいだから。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その暗い処に母とお末とが離れ合つて孑然ぽつねんと坐つて居た。戸棚の側には哲が小掻巻こがいまきにくるまつて、小さないびきをかいて居た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
泣きくたびれて、いつしかスヤスヤと転寝うたたねにおちたお艶、栄三郎がいれば小掻巻こかいまき一つでも掛けてやろうものを。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
日当ひあたりいゝんですけれど、六でふのね、水晶すゐしやうのやうなお部屋へやに、羽二重はぶたへ小掻巻こかいまきけて、えさうにおつてゝ、おいろなんぞ、ゆきとも、たまとも、そりや透通すきとほるやうですよ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)