“小掻捲”の読み方と例文
読み方割合
こがいま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一時に四十二度まで熱の上った子供は、火のような体を小掻捲こがいまきにくるまれながら、集まって来た人々の膝のうえで一日昏睡こんすい状態に陥ちていた。そして断え間なく黒い青い便が、便器で取られた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お庄は声もかけずに、そっと押入れから小掻捲こがいまきを取り出してけてやると、置き床のうえに据えた鏡台の前に坐って、銀杏返いちょうがえしのびんを直したり、白粉をつけたりして、やがてまた部屋を出て行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)