命終めいしゅう)” の例文
されば、神と云いほとけと云う天魔外道てんまげどうたぐいを信仰せられて、その形になぞらえた木石にも香花こうげを供えられる。かくてはやがて命終めいしゅうに臨んで、永劫えいごう消えぬ地獄の火に焼かれ給うに相違ない。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
たとい今生こんじょうでは、いかなる栄華えいがを極めようとも、天上皇帝の御教みおしえもとるものは、一旦命終めいしゅうの時に及んで、たちまち阿鼻叫喚あびきょうかんの地獄にち、不断の業火ごうかに皮肉を焼かれて、尽未来じんみらいまで吠え居ろうぞ。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)