“跋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばつ97.1%
2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを知らぬ振りに取りつくろって、自分でもその夢に酔って、世とばつを合わせて行くことは、私にはだんだん堪えがたくなって来た。
蕪村は『鬼貫おにつら句選』のばつにて其角、嵐雪、素堂、去来、鬼貫を五子と称し、『春泥集』の序にて其角、嵐雪、素堂、鬼貫を四老と称す。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
白糸は猿轡さるぐつわはまされて、手取り足取り地上に推し伏せられつ。されども渠は絶えず身をもだえて、えさんとしたりしなり。にわかに渠らの力はゆるみぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夜はますますけて、そらはいよいよ曇りぬ。湿りたる空気は重く沈みて、柳の葉末も動かざりき。歩むにつれて、足下あしもとくさむらより池にね込むかわずは、つぶてを打つがごとく水を鳴らせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)