ふるえ)” の例文
ハバトフはこのときすこしばかりけて室内しつないのぞいた。イワン、デミトリチは頭巾ずきんかぶって、みょう眼付めつきをしたり、ふるえあがったり、神経的しんけいてき病院服びょういんふくまえわしたりしている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
旅人の歌調は太く、余り剽軽ひょうきんに物をいえなかったところがあった。讃酒歌さけをほむるうたでも、「猿にかも似る」といっても、人を笑わせないところがある。旅人の歌調は、ふるえが少いが、家持の歌調よりも太い。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)