仮寐かりね)” の例文
旧字:假寐
○家が焼けてから諸処方々人の家の空間あきまをさがして仮寐かりねの夢を結ぶようになって、ここに再び日本在来の家の不便を知るようになった。
仮寐の夢 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
茶屋が裏ゆく土手下の細道に落かかるやうな三味のを仰いで聞けば、仲之町なかのてう芸者がえたる腕に、君が情の仮寐かりねの床にと何ならぬ一ふし哀れも深く
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
伽羅きゃらくさき人の仮寐かりね朧月おぼろづき
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)