仮寐かび)” の例文
旧字:假寐
榛軒は庚寅の年に侯に扈随して福山に往つた時、午後屡轎中に仮寐かびした。そして涎が流れて襟をうるほした。榛軒は自ら白布を截つて涎衣よだれかけを製し、かごのぼる毎にこれを腮下さいかに懸けた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
夜書を読んで褥に臥せず、疲るゝときは頭に羽織を被つて仮寐かびした。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)