仮寐うたゝね)” の例文
旧字:假寐
ずつと遙に見下みおろせば、美しい、静な、然し荘厳なホトソンの流が帯の様に見えて、紫の雲、又は(此処彼処にその水晶の胸の上で仮寐うたゝねをして居る様な)
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
昨夕ゆふべ何時いつ御帰おかへりでした。ついつかれちまつて、仮寐うたゝねをしてゐたものだから、ちつとも気が付きませんでした。——てゐる所を御覧になつたんですか、先生も随分ひとわるいな。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
代助はそれをおほきな字引じびきうへせた。さうして、其そばまくらいて仰向あほむけに倒れた。くろあたまが丁度はちかげになつて、花からにほひが、い具合にはなかよつた。代助は其香そのにほひぎながら仮寐うたゝねをした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)