“転寐”のいろいろな読み方と例文
旧字:轉寐
読み方割合
うたたね75.0%
うたゝね25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この日も君江はこの快感に沈湎ちんめんして、転寐うたたねから目を覚した時、もう午後三時近くと知りながら、なお枕から顔をあげる気がしなかった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
やがて目がめて、ああ、転寐うたたねだったと思えば夢だが、このまま、覚めなければ夢ではなかろう。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
主人の寝部屋の外で転寐うたゝねをしてゐる家来共のためには、鬱陶しい夜であつた。無言のルカス丈が黙つておとなしく主人の傍にゐた。夜どほし部屋の中を往つたり返つたりしてゐる主人の足音が聞えた。