“転々”のいろいろな読み方と例文
旧字:轉々
読み方割合
てんてん40.0%
ごろ/\20.0%
ころころ13.3%
ごろごろ6.7%
ころ/\6.7%
てん/\6.7%
ロール6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むらひとたちも、看板かんばん目標もくひょうに、道筋みちすじなどをかたるようになりました。しかし、これをいた兵蔵へいぞうは、それから転々てんてんして、どこへかうつっていってしまった。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これが動機となつて意固地な運命は何処まで暗い行手を拡げることだらう……転々ごろ/\と、底の知れぬ程深い谷底へ、足場もなく転げ落ちて行く一個のごろた石に
明るく・暗く (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
双方とも有難相に尾を振って(イヤ婆は手を——振って)転々ころころと随いて来る、頓て甚蔵を寝台に上せ、馬車には定めの上の賃銀を与え猶ペイトン市から至急に医者を寄越して呉れと言い附けて帰し
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
こんなとこにいつまでも転々ごろごろしていたってしようがねえ、旅用だけの事は何とか工面くめんしてあげるから。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
それ何とかさんよあの、えゝ自裂じれったい口の先に転々ころ/\して居て出て来ない、えゝ何とかさん、何とかさん
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
代助は平岡の今苦しめられてゐるのも、其起りは、性質たちわるかねり始めたのが転々てん/\して祟つてゐるんだと云ふ事をいた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
船は昨日きのう香港を出て来たばかりのクライデウォルフ号という七千トン級の独逸汽船で、長崎から横浜へまわる客船メイルボートであったが、今朝けさ早くなみの間を転々ロールしている私を助け上げてみると
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)