“いきおい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.7%
勇気0.4%
勢力0.4%
威光0.4%
威力0.4%
0.4%
気勢0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あのいきおいで下ったなら恐らく十分ならずして劒沢に達するであろう。後で聞くと雪渓を上下したのは今度の旅行が初めてであるという。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
そうするとまたそろそろと勇気いきおいが出て来て、家を出てから一里足らずは笛吹川の川添かわぞいを上って、それから右手の嶺通みねどおりの腰をだんだんと「なぞえ」に上りきれば、そこが甲州武州ぶしゅうの境で
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
公方くぼうさまの御親類、当時、飛ぶ鳥も落す勢力いきおいかも知れないが、こんな夜更けに、あっしのようなおたずね者の泥棒風情を、一緒にお目通りまで、連れて来る程の、御懇意な仲でしょう。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
汝わが審判さばきを棄てんとするや、我を非としておのれを是とせんとするや、汝神の如き腕ありや、神の如き声にてとどろきわたらんや、さらば汝威光いきおい尊重とうときとをもて自ら飾り、栄光さかえ華美うるわしきとをもて身にまと
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
そが中に、威力いきおいありさとり深くて、人をなつけ、人の国を奪ひ取りて、又人に奪はるまじき事量ことはかりをよくして、しばし国をよく治めて、後ののりともなしたる人を唐土もろこしには聖人とぞ言ふなる。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この少女達が、いきおいよく自分の背丈せい位もある縄を飛んで、トンと下りると、その瞬間、簡単服アッパッパのスカートは、風を受けて乱れ、そこから覗くのは、ふっくりとした白い腿だった——。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
力なげ首悄然しおしおおのれがひざ気勢いきおいのなきたそうなる眼をそそぎ居るに引き替え、源太郎は小狗こいぬ瞰下みおろ猛鷲あらわしの風に臨んで千尺のいわおの上に立つ風情、腹に十分じゅうぶの強みを抱きて、背をもげねば肩をもゆがめず
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)