“ゆうき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勇気49.7%
結城31.7%
勇氣10.8%
幽鬼2.4%
雄毅1.2%
幽毅0.6%
有機0.6%
游嬉0.6%
游騎0.6%
湧起0.6%
雄基0.6%
雄虺0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間にんげん女房にようぼうこひしくるほど、勇気ゆうきおとろへることはない。それにつけても、それ、そのかばんがいたはしい。つた、またばしやり、ばしやん。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また『古語拾遺こごしゅうい』によれば、その天日鷲命が東国経営の際に、穀の木をえられた地方が今の下総しもうさ結城ゆうきであったとも言われている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかし、之をいてゐる中に、下人の心には、ある勇氣ゆうきが生まれて來た。それは、さつき、もんしたでこの男に缺けてゐた勇氣である。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼はもはや人間を眺める目に遠近を失っていたのだ。支柱を失った人間は、彼には影を失った幽鬼ゆうきに過ぎなかった。皆支柱を失っているのではないか。幽鬼の行為に美醜がある筈がない。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
輝祖は開国の大功臣たる中山王ちゅうさんおう徐達じょたつの子にして、雄毅ゆうき誠実、父たつの風骨あり。斉眉山せいびざんたたかいおおいに燕兵を破り、前後数戦、つねに良将の名をはずかしめず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さらにこの夜空のところどころにときどき大地の底から発せられるような奇矯ききょうな質を帯びた閃光せんこうがひらめいて、ことのかえ手のように幽毅ゆうきに、世の果ての審判しんぱんのように深刻に
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そして空気かぶとの大部分は、透明な有機ゆうきガラスでできていたから、すこしはなれて見ると、そういうかぶとをかぶっているのかいないのか、区別がつかないほどだった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
独ソノ東ヲ欠ク十二。島嶼とうしょソノ間ニ星羅せいら棊布きふシ皆青松ニおおハル。潮ハ退キ浪ハしずかニシテ鴎鷺おうろ游嬉ゆうきシ、漁歌相答フ。こうトシテ画図ニ入ルガ如シ。既ニシテ舟松島ノ駅ニ達ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
燕王よろこんでいわく、敵必ず兵を分ちて之をまもらん、其の兵分れて勢弱きに乗じなば、如何いかく支えんや、と朱栄しゅえい劉江りゅうこうりて、軽騎を率いて、餉道しょうどうらしめ、又游騎ゆうきをして樵採しょうさいを妨げみださしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
自分には如何なる外国の傑作品をも聯想れんそうせしめない、全く特種の美しい空想を湧起ゆうきせしめた事を記憶している。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「……朝鮮です。——ずっと北の雄基ゆうきの先だ……じゃ、また」
ズラかった信吉 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
南方には人肉を以て先祖を祭り骨をししびしおとし、また九首の雄虺ゆうきありて人を呑む、西方には流沙ありて穀物も水もなし、北方には氷雪千里止まる事がならぬ