纒繞まつは)” の例文
放縱な血を盛つた重いこの女の身體が、この先き何十年と云ふ長い間を自分の脆弱な腕の先きに纒繞まつはつて暮らすのかと思ふと、義男はたまらなかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
みのるが自分の腕に纒繞まつはつてゐる爲に、大膽に世間を踏みにじれないといふ事が自分に禍ひをしてゐるのだと思ふと
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)