萌黄色の茎もえぎいろのくき
給仕女のお菊さんは今にもぶらりとやって来そうに思われる客の来るのを待っていた。電燈の蒼白く燃えだしたばかりの店には、二人の学生が来てそれが入口の右側になったテーブルに着いて、並んで背後の板壁に背を凭せるようにしてビールを飲んでいた。そこには …