“纏絡”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
てんらく75.0%
まとひつ25.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには人間の切なる情実の複雑な纏絡てんらくがあるだけに、ほとんどこれのみにて人をして厭世観を抱かしむるほどの悩みの種となるものである。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
家の壁は葡萄ぶどう、薔薇の蔓にまとわれ、半身像を以て飾られ、まどけたには瓶を並べ、纏絡てんらく植物それより生え出でる。
それゆえに、「一生を旅行で暮らすような」彼は、「生の流転をはかなむ心持ちに纏絡てんらくする煩わしい感情から脱したい、乃至ないし時々それから避けて休みたい、ある土台を得たい」という心を起こすのである。
享楽人 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
斯うつたいちごなどの纏絡まとひついたところを見ると、我輩はもう言ふに言はれないやうな心地こゝろもちになる。何処の城跡へ行つても、大抵は桑畠くはばたけ。士族といふ士族は皆な零落して了つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)