“纏繞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんじょう50.0%
てんげう16.7%
てんにょう16.7%
まといつ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
屍体したい頸部には絞縛こうばくしたる褶痕しゅうこん鬱血うっけつ、その他の索溝さっこう相交あいまじって纏繞てんじょうせり、しかれども気管喉頭部、及、頸動脈等も外部より損傷を認むるあたわず。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
三月大、四月大、五月小、六月大であつたから、百三十六日間であつた。此間貧窮は例に依つて柏軒に纏繞てんげうしてゐたらしい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
つるがうねうねとからまりついて解き難い纏繞てんにょうの相を見せる。そこからもつれもめることの形容となり、ひいては争論の意に用いられる。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
木が茂って松蘿さるのおがせが、どの枝からも腐った錨綱いかりづなのようにぶら下っている、こればかりではない、葛、山紫藤やまふじ、山葡萄などの蔓は、木々の裾から纏繞まといついてみどりの葉を母木の胸にかざ
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)